10.3969/j.issn.1002-4395.2008.05.002
「丁寧語」再考
平成一九年度に文化審議会答申(19.2.2)「敬語の指針」が出され、「尊敬語、謙譲語Ⅰ、謙譲語Ⅱ、丁寧語、美化語」という分類が提案された.この分類は「正しい」が、「下さい」の位置づけなど課題を残し、必ずしも理論的に「最適」ではない.謙譲語Ⅱ(「いたす」など)は、丁寧語に寄生するという特性、形態論·文体論的観点からの丁寧語の体系の位置づけ、などを考えると、独立の「敬語」と扱わない方がよい.「謙譲語Ⅱ」は、「謙譲」という意味はあるにしても、理論的位置づけとしては、むしろ、動詞述語文(命令形以外)の上級丁寧語の成分として位置づけることが適切である.こう考えることで、丁寧語の体系に「上級丁寧語」という体系を加えることができる.現在多発する「謙譲語Ⅱ」の「誤用」も、「上級丁寧語の成立」過程という歴史的な変化の中で位置をつけることができる.
敬語、丁寧語、分類、体系
F12
2009-02-16(万方平台首次上网日期,不代表论文的发表时间)
共5页
6-10